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これまでの放送内容

2016年5月15日(日)

終戦のチンチン電車

映画監督・川島透が追う『終戦のチンチン電車』。福岡市を走った路面電車の知られざる戦争の時代の出来事。運転台に立ったのは13歳の少年だった。

太平洋戦争末期。空襲で焼け野原になった福岡の街を、市民の唯一の足であった市内電車(西鉄福岡市内線)は奇跡的に走り続けた。チンチン電車と呼ばれ親しまれてきた市内電車。運転手も車掌もその多くが召集され、運転継続は不可能かと思われたチンチン電車だったが、窮余ともいえる策で動き続けた。何とその運転台に立ったのは、勤労動員された旧制中学、修猷館の生徒たちだったのだ。当時、国民総動員態勢に例外はなく、中学生たちも各軍需工場や飛行場建設や男手が足りなくなった農村に狩り出された。そんななか、修猷館の生徒たちの一団に下った命令は、市内電車の運転手。不安を訴える者、子供の頃の夢が叶ったと喜ぶ者、一報を聞いた生徒たちは大騒ぎだった。なにしろ彼等は中学の二年生、戦時の自覚があったとは言えまだ13~14才の少年たちだった。この話を福岡出身の映画監督、川島透が知ったのは福岡天神の古本屋。2014年のことだった。川島の心を揺さぶったのは福岡の大動脈を守ったのが僅か13~14歳の中学生であったこと。「この実話をドラマにしたい」川島の映像作家の心に火が付いた。

出演者:川島透(映画監督)

制作局テレビ西日本(TNC)

次回放送内容

OA:2024.07.20(土)

長崎県五島市福江島から東南東およそ35キロの海底に「潜水艦の墓場」と呼ばれる場所がある。太平洋戦争終結の翌年、アメリカ軍が世襲した旧日本海軍の潜水艦は佐世保に集められ、五島列島沖合でアメリカ軍によって沈められた。旧日本海軍の潜水艦24艦は、今もその海底に眠っている。この海域を大学教授らが無人潜水機などを使い調査。様々な資料と照合し、全24艦の名前を特定した。その中には広島原爆の運命を変えたかもしれない潜水艦が存在した。それら潜水艦の多くは実戦でも使われた特攻兵器、人間魚雷「回天」を搭載していた。そしてもうひとつ実戦で使われた特攻兵器が存在する。旧日本海軍の水上特攻艇「震洋」。かつて「震洋」の訓練所が長崎県東彼杵郡川棚町にあった。極秘の特攻作戦だったため、資料はほとんど残されていなかった。しかし2021年、新たな写真が発見された。旧日本海軍の潜水艦、そして水上特攻艇「震洋」。それぞれの関係者は今、何を思うのか。戦争遺構が私たちに伝えようとしているものとは。

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