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これまでの放送内容 -鹿児島テレビ放送(KTS)-

2019年7月30日(火)

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テレビで会えない芸人… ―松元ヒロの世界―

一人のお笑い芸人が今、ひっそりと注目を集めている。その芸人はテレビに出ることはない。それでいて、公演のチケットは入手困難。その芸人の名は、松元ヒロ、66歳だ。

 松元ヒロは鹿児島生まれ。高校時代は鹿児島実業高等学校陸上競技部で都大路を駆け抜け、その後、法政大学法学部政治学科へ。箱根を目指したが、いつしかお笑いの道へと進んだ。パントマイムから始まった芸能の世界。その後、コント集団「ザ・ニュースペーパー」を結成。社会風刺の笑いは人気を集め、あの立川談志に“お前を芸人と呼ぶ”とまで言われた。
 その松元ヒロが独立し、今年で20年目になる。“社会”を“笑いで切る”そのスタイルはより一層磨きがかかっていた。
 2019年春、松元ヒロは新たな公演に挑んでいた。“社会の弱者のために…”思いが舞台で爆発する。会場は大いに笑い、やがて静まり、涙する。TVで会えない66歳芸人の姿は今の社会を映し出していた。

出演者:松元 ヒロ

制作局鹿児島テレビ放送(KTS)

2019年4月23日(火)

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汽船もまた道路なり

鹿児島県のトカラ列島。大小12の島々からなる小さな村、十島村の交通手段は村営フェリーのみ。2018年春、7代目の村営船「フェリーとしま」が引退を迎える事になった

 鹿児島県の屋久島と奄美大島の間に浮かぶトカラ列島。十島村は、そこに点在する大小12の島々からなる、人口約700人の小さな村である。交通手段は村営フェリーのみ。航路となる海域は、黒潮の流れが速く、かつては海難事故が多発した過酷なエリア。フェリーは波風と闘いながら、週に2回、島々に人と物資を運んでいる。
 かつて船の往来がほとんどなかった十島村に、念願の定期船が就航したのは、昭和8年のこと。以来、定期船は島民にとっては生活道いわば生命線の役割を果たしてきた。
 2018年春、2000年に就航した7代目の村営船「フェリーとしま」が、新造船の就航にともない引退を迎えることになった。最後の航海まで残りわずかとなった3月末、「フェリーとしま」のデッキには、春の異動で島を離れる教師や子どもらの別れを惜しむ姿があった。そして迎えた最終航海。各島の港では、18年間運航を担ってきた船長や船員たちへ島民から多くのねぎらいの声が掛けられた。十島村の生活を支えた7代目村営定期船の最後の航海を追った。

出演者:【ナレーター】 尾堂公信 美川愛美(KTS)

制作局鹿児島テレビ放送(KTS)

2019年4月9日(火)

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走り続ける

全国から集まった1万人のランナーが春の薩摩路を駆け抜ける「鹿児島マラソン」。昨年のリベンジに燃え、今年並々ならぬ思いを持って挑む81歳のおばあちゃんがいた。

 鹿児島マラソン。2016年に始まった、鹿児島初の都市型マラソンで、鹿児島市の中心部から西郷銅像や世界遺産のある仙巌園、横目には錦江湾に浮かぶ雄大な桜島と、歴史と自然を感じられる42.195キロだ。全国から集まった1万人のランナーが春の薩摩路を駆け抜ける。
 この大会に2018年、並々ならぬ思いを持って挑むひとりのおばあちゃんがいた。本村タツミさん、81歳。今大会の女性の部で最高齢のランナーだ。実は本村さん、2017年鹿児島マラソンに参加していた。自分の街での開催に心を躍らせ、24年ぶりに挑んだフルマラソン。しかし、冷たい雨が降りしきる最悪のコンディション。苦しいレースとなった。ゴールまで3キロに迫った第8関門、38.9キロの閉鎖時間に、わずか20秒届かず、無念のリタイアとなった。本村さんはリベンジに燃えていた。
迎えた運命の日。暑さで救急搬送者続出の過酷なレースとなった。順調なペースで走っていた本村さんも、歩き出してしまう。それでも立ち止まること無く前へ進む。
 人生いくつになってもやれる。まだまだやれる。81歳のおばあちゃんの挑戦は、大切なことを教えてくれた。

出演者:【ナレーター】 前原 竜二(KTS)

制作局鹿児島テレビ放送(KTS)

2019年4月2日(火)

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神輿のバトン

本土最南端の地・鹿児島県南大隅町佐多岬に鎮座している御崎神社。毎年2月に行われる『御崎祭り』の伝統をつなぐために奮闘する、唯一の20代である若者の姿を追う。

 本土最南端の地・佐多岬がある鹿児島県南大隅町。美しい自然がある風光明媚な場所である一方、少子高齢化が著しく進んでいる。高齢化率は46パーセントと高齢化が進む鹿児島県内の市町村の中でも1位の数字だ。  佐多岬に鎮座している御崎神社は1300年前に建立されたといわれている。御崎神社の神様がおよそ20キロ離れた近津宮神社の神様に新年の挨拶に行くという祭りが、『御崎祭り』である。毎年2月に行われ、春を告げる祭りと伝えられている。御崎神社の神様は七浦と呼ばれる海沿いの7つの集落を神輿に乗って練り歩く。ゴールの近津宮神社までのあいだ、各集落ではユニークなおもてなしで神様を迎える。祭りの担い手の高齢化が進むなか、大役を任されたのは集落の青年団、唯一の20代である若者。ほとんどの同級生が都会に出ていくなか、「ふるさとに残りたい」という彼。1300年続く伝統をつなぐために奮闘する姿を追う。

出演者:【ナレーター】 田中 ゆかり(KTS)

制作局鹿児島テレビ放送(KTS)

2019年2月12日(火)

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イルミネーションの灯が消える日

鹿児島県湧水町二渡で35年続いたイルミネーションの灯が消える。集落の人々の苦渋の決断、時代、自然環境に翻弄されても前向きに生き続ける「村のチカラ」を追う。

鹿児島県姶良郡湧水町二渡、里山に囲まれ美しい日本の風景が残る山間の村だ。毎年冬になると集落中が15万球ものイルミネーションの灯で包まれる。集落を走る1キロの道路沿いの民家が星しずくのように輝き「星のさんぽ道」と命名される。その美しさに魅了され県内外から多くの見物客が訪れる冬の風物詩となった。ピークはクリスマスから大晦日。しかし、今年の冬をもって35年間の歴史に幕を閉じることになった。1983年冬、集落でマットクリーニング業を営む上段良二さん(69)が、下校中の部活の子供たちに夢を与えようと自宅の庭木に飾ったのが始まりだ。当初は220人余りが暮らしていたが、35年を経た今は75世帯160人となり山間の村にも少子高齢化の時代の波が押し寄せていた。「星のさんぽ道」が終わりとなる上段良二さんたち集落の人々の苦渋の決断、時代、自然環境に翻弄されても前向きに生き続ける二渡集落の「村のチカラ」を追う。

出演者:【ナレーター】 美川愛美(KTS)

制作局鹿児島テレビ放送(KTS)

次回放送内容

OA:2024.07.20(土)

長崎県五島市福江島から東南東およそ35キロの海底に「潜水艦の墓場」と呼ばれる場所がある。太平洋戦争終結の翌年、アメリカ軍が世襲した旧日本海軍の潜水艦は佐世保に集められ、五島列島沖合でアメリカ軍によって沈められた。旧日本海軍の潜水艦24艦は、今もその海底に眠っている。この海域を大学教授らが無人潜水機などを使い調査。様々な資料と照合し、全24艦の名前を特定した。その中には広島原爆の運命を変えたかもしれない潜水艦が存在した。それら潜水艦の多くは実戦でも使われた特攻兵器、人間魚雷「回天」を搭載していた。そしてもうひとつ実戦で使われた特攻兵器が存在する。旧日本海軍の水上特攻艇「震洋」。かつて「震洋」の訓練所が長崎県東彼杵郡川棚町にあった。極秘の特攻作戦だったため、資料はほとんど残されていなかった。しかし2021年、新たな写真が発見された。旧日本海軍の潜水艦、そして水上特攻艇「震洋」。それぞれの関係者は今、何を思うのか。戦争遺構が私たちに伝えようとしているものとは。

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