ページトップ
TNCメニュー

これまでの放送内容

2009年7月26日(日)

その月が割れるまで ~福岡事件・再審請求の行方~

1947年5月、福岡市で軍服の取引にからみ、日本人と中国人の商人2人が殺害された。警察は計画的強盗殺人事件として捜査し、取引の手付金を手にしていた西武雄さん(当時32)を主犯、2人を撃った石井健治郎さん(当時30)を実行犯、5人の男を共犯として逮捕した。

西さんは関与を否定し、石井さんは「自分が撃たれると思ったから撃った」と正当防衛または誤殺を主張した。しかし、1956年に2人は強盗殺人罪で死刑が確定。1975年に西さんの死刑が執行され、同じ日に石井さんは無期懲役に減刑された。

そして、石井さんは1989年に恩赦で仮釈放され、刑務所で教誨師をしていた古川泰龍さんの生命山シュバイツァー寺(熊本県玉名市)に身を寄せた。石井さんは西さんを含め冤罪を主張し、2005年5月に福岡高等裁判所に6度目の再審請求をした。日本の裁判史上初めての死刑執行後の再審請求である。しかし、石井さんは去年11月に死亡。

この西さんと石井さんの名誉回復のため、『叫びたし寒満月の割れるほど』という西さんが獄中で詠んだ句を合い言葉に、古川さんの長男・龍樹さんや福岡の大学生たちが再審の支援活動を続けている。3月31日、福岡高裁は再審請求棄却の決定を出した。失意の底に沈む古川さん一家だったが、学生たちはあきらめず、全国の大学の法学部の教授たちに支援を呼びかける手紙を出した。その姿を見て、古川さんは活動の継続を誓うのだった。

制作局テレビ熊本(TKU)

次回放送内容

OA:2025.02.02(日)

鹿児島県立開陽高等学校定時制課程。午後から夜にかけての授業が行われている。彼らが語る“普通の道”と“普通ではない道”。彼らはかつて、それぞれの理由で学校に行けなくなる日々を体験し、それぞれの思いを抱えてこの学校にたどりついた。 何が彼らを苦しめてきたのか―。 道が開けたのは、なぜなのか―。全国の小中学校で「不登校」の児童生徒の数が増え続けている。(2023年度には前年度から15・9%増の34万6482人となり、過去最多を更新した。) 揺れる時代―、回り道をしてそれぞれの“青春”にたどり着いた高校生たちの物語。

年別アーカイブ

制作局

  • LINEで送る
ページの先頭へ