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TNC NEWS
面積 | 14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍) |
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人口 | 3,054万7,580人(2022年 世銀) |
首都 | カトマンズ |
民族 | パルバテ・ヒンドゥー、マガル、タルー、タマン、ネワール等 |
言語 | ネパール語 |
宗教 | ヒンドゥー教徒(81.3%)、仏教徒(9.0%)、イスラム教徒(4.4%)他(※1) |
ネパールは、インドと中国のチベット自治区に隣接する南アジアの内陸国です。世界最高峰のエベレストをはじめ、8,000メートル級の山々を有しています。人口の半分が南部のタライ地域に、43%が中部の丘陵地域に、7%が北部の山岳地域に暮らしています。1996年からおよそ10年にわたって続いた内戦の末、2008年に王制から連邦共和制への移行を宣言。2018年には連邦・州・地方から成る三層構造の政府運営が開始されました。
同国は2026年までに後発開発途上国から脱却することを目標に掲げ、経済発展と貧困削減に取り組んでいます。2013年から2023年にかけての年平均成長率(CAGR)は5.6%(※2)で、多次元貧困下(※3)にある世帯の割合も30.1%(2014年)から17.4%(2019年)に減少しました。しかしながら、こうした前進は、気候変動とそれがもたらす自然災害、大気汚染をはじめとした環境問題、感染症の流行や大地震などのリスクによって、しばしば脅かされています。ネパールでは近年、気候変動の影響でモンスーン期が長期化し、洪水や地滑りなどの災害が頻発しています。他方で、乾期には干ばつに見舞われ、飲み水はもちろん、農作物の生産量にも影響が出ています。さらに、巨大地震の発生という地質学的なリスクも抱えています。2023年11月に発生した西部を震源とするマグニチュード6.4の地震では、81人の子どもを含む154名が犠牲になり、20万人が被災しました。こうした災害リスクは特に貧困が深刻な地域で高く、格差を拡大させる一つの要因となっています。
ネパールの母子保健に関する指標の多くは、この20年ほどで大きく改善しています。2000年には出生1000人当たり79人だった5歳未満児死亡率は、2021年には出生1000人当たり27人にまで低下しました。同様に、妊産婦死亡率も、2000年の出生10万人当たり504人から2020年には174人に減少しています。しかしながら、低カースト層や遠隔地の農村部、都市部の貧困地域の子どもたちの最大28%が予防接種を受けていないなど、保健サービスへのアクセスの公平性にはいまだ課題が残ります。
気候変動による気温上昇と降雨量の増加は、マラリア、デング熱、チクングニア熱、日本脳炎といった蚊媒介感染症の蔓延を引き起こします。そうした病気の多くは人口の大部分が暮らすタライ平野や丘陵地帯で流行していますが、温暖化によって蚊の生息域が高地に広がることで、より多くの人々がリスクに晒される可能性があります。豪雨がもたらす洪水もまた、下痢など、汚染された水が原因で生じる水媒介感染症のリスクを増大させています。
近年、ネパールの子どもの栄養状態は改善傾向にありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大や自然災害、世界的な食料危機が、脆弱な立場に置かれた人々を再び窮地に追い込んでいます。国連世界食糧計画(WFP)によると、2022年10月現在、5世帯に1世帯が食料消費量が不十分な状態にあります(※4) 。さらに、生後6〜23カ月の子どものうち、1日に推奨される最低限の回数の食事を与えられているのは69%で、5歳未満児の30%が中度または重度の発育阻害の状態にあります。
5年間の初等教育を含む基礎教育の8年間は、義務教育期間として無償で教育を受けることができ、小学校の入学率は95%と高い数字を誇ります。しかし29%が8年生に達する前に退学しており、高校の修了率は男子で31%、女子で34%です。基礎的な読み書きや計算能力を習得できているのは学齢期の子どもの5分の2程度で、より厳しい状況にある子どもの習熟度はこれを下回ります。
ネパールではこれまで学習の継続を促すさまざまな取り組みがなされてきたにもかかわらず、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、830万人の子どもたちが学びの機会を失いました。コロナ禍で学齢期の子どもの12%が重大な学習損失に直面し、パンデミック後も学校に戻らないという予測もあり、教育への公平なアクセスの推進と、学習損失の回復に向けた取り組みの加速が急務となっています。
項目 | ネパール | 日本 |
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総人口(2021年) | 30,035,000人 | 124,613,000人 |
18歳未満人口(2021年) | 10,742,000人 | 17,962,000人 |
5歳未満人口(2021年) | 2,952,000人 | 4,286,000人 |
5歳未満児死亡率(2021年) | 27人/1000出生 | 2人/1000出生 |
5歳未満児の年間死亡数(2021年) | 16,392人 | 1,930人 |
乳児死亡率(2021年) | 23人/1000出生 | 2人/1000出生 |
新生児死亡率(2021年) | 16人/1000出生 | 1人/1000出生 |
妊産婦死亡率(2020年) | 174人/10万出生 | 4人/10万出生 |
最低限の基礎的飲用水サービスを利用する人の割合(2020年)(※5) | 90%(都市部90%、農村部90%) | 99% |
最低限の基礎的衛生設備(トイレ)サービスを利用する人の割合(2020年)(※6) | 77%(都市部76%、農村部77%) | 100% |
出生時の平均余命(2021 年) | 68年 | 85年 |
1歳未満児の出生登録率(2012–2021年) | 59% | 100% |
出典:世界子供白書2023
銀行振り込み | 福岡銀行 西新町支店 普通 2035896 口座名 FNSチャリティキャンペーンTNC事務局 |
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※1 | 外務省パキスタン基礎データ |
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※2 | https://www.worldeconomics.com/Countries-With-Highest-Growth/Nepal.aspx |
※3 | 国連開発計画(UNDP)と英国オックスフォード大学のオックスフォード貧困・人間開発イニシアチブ(OPHI)が2010年人間開発報告書において導入した、貧困を多面的に捉えるための指数。教育・健康・生活水準の3つの次元に含まれる具体的な指標項目に重み付けをして点数を算出し、それが基準値よりも高い場合に貧困と定義される。 |
※4 | https://www.wfp.org/operations/annual-country-report?operation_id=NP02&year=2022#/25011 |
※5 | 改良された飲用の水源を利用しており、列に並ぶ時間を含め、汲みに行くための往復時間が30分以内である人の割合(改良された飲用の水源には、配水管から引かれた水、掘削孔または管井戸、整備された掘抜き井戸、保全された湧水、雨水、容器に入った水または配達された水が含まれる)。 |
※6 | 近隣世帯と共有されていない、改良された衛生設備を使用している人の割合(改良された設備には、下水管システムでの水洗/注水式水洗、浄化槽もしくは竪穴式便所、換気付きの改良された竪穴式便所、バイオトイレまたは蓋付き竪穴式便所が含まれる)。 |
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