福岡県みやま市の花火職人。線香花火の原型「スボ手牡丹」を国内で唯一製造する一方、素材にこだわった高級線香花火も手掛ける。
今年6月、長男・太一が新潟の打ち上げ花火の会社から1年間の修業を経て戻ってきた。線香花火など玩具花火の世界に、打ち上げ花火の技術や知識を取り入れ日本の花火を世界へ広げていく。
持ち手が藁の線香花火「スボ手牡丹」。その藁を確保するため米作りを始め、地域とも交流が深まった。さらに空き家となった古民家を活用し、カフェをオープン。花火が体験できる環境も提供する。
筒井が修業したのは叔父の製造所。当時、安価な輸入品に押され閉鎖となった。その後、実家を継ぎ線香花火の研究を続け、これまでにない新たな線香花火を生み出した。
一時は途絶えかけた線香花火の国内での製造を復活させ、その原型である「スボ手牡丹」を唯一手掛ける筒井。線香花火をはじめ、玩具花火が身近に手に取れる環境をつくり、文化としての花火を伝えていく。
優れた技術を持つ九州各地の匠たちを紹介している「匠の蔵」。8月の匠は、福岡県みやま市の筒井良太さん。消えかけていた国産の線香花火を復活させ、さらに素材にこだわった新たな線香花火を生み出した匠。ぜひご覧ください!