番組審議会から
第665回番組審議会
議 題 | 『独占密着 THE FIRST~ルーキー前田悠伍の挑戦~』 2024年10月10日(火) 深夜24時25分~24時55分 |
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出席委員 | 藤 井 克 已 委員長 喜多村 浩 司 副委員長 石 村 一 枝 委員 森 亨 弘 委員 中 村 ク ミ 委員 辻 慎 一 委員 太 田 宏 昭 委員 |
欠席委員 | 林 田 歩 委員 横 尾 誠 委員 |
「世代ナンバーワン投手」として、強豪・大阪桐蔭高校から鳴り物入りで常勝軍団・福岡ソフトバンクホークスにドラフト1位で入団した前田悠伍投手。
未来のエース候補に球団が用意したのは「特別育成プログラム」。緻密な育成プランを作り、成功までの記録を財産として残す、球団初の取り組みです。
2軍の試合では12試合に先発して、防御率は1点台と結果を残して、10月1日ついに1軍デビュー登板を迎えます。
両親が見守る中、結果は3回6失点というほろ苦いデビューとはなりましたが、野球に真摯に向き合う前田投手は、その結果を冷静に分析し、受け止めていました。
この番組では19歳の素顔に独占密着。出身地・滋賀県で前田投手の原点(ルーツ)も取材しました。
母からの手紙を胸に、プロ初勝利へ向けて歩みだした前田悠伍投手に迫ります。
委員からは
- 初ブルペン、初シート、プロ初登板、ドームでの初登板、1軍登板という形で、様々な『FIRST』をしっかりとした軸を持って出していた。
- 「41」番の背番号が持つ意味というのが、もともと、今教えているコーチの倉野さん、あと元エースの千賀投手の番号をしっかり引き継ぐという姿を想像させるようなつくりで、このシーンはすごく良かった。
- 廣瀬選手と戯れるシーンは親しみやすいキャラだなというところを引き出していて、いいシーンだった。
- ドラフト1位で入団した前田投手にこれだけ入り込んで、独占の密着取材ができるというのは、やはりホークス球団との関係を築かれているTNCさんならではの特集番組でしたし、小まめな取材で蓄積された素材をコンパクトによくまとめていた。
- ナレーションは前田投手が2軍戦の初登板のときの躍動感にあふれた声がワクワク感を与えてくれましたし、母親の手紙を読むときの感情の入り方というのは、しんみりと胸に響くものを感じました。
- ドラフトからデビュー戦まで1年弱ですけれども追っていって、しかも子供時代のエピソードも入れ込むという内容で、非常に凝縮された密度の濃い番組。
- 野球選手にとどまらず、近頃の新入社員教育の在り方について考えさせられる内容でした。
- 1軍で初めて投げたときの落ち込まない姿を本当に上手に撮ってあって素晴らしい。
- リトルリーグの監督やお兄さんの存在と影響、そして、夢の実現を支えてきた両親の愛情など、できる限り人物像をしっかり出して、丁寧に取材されたんだろうと思える内容で良かった。
- お母さんの手紙なんですけれども、「でも自分の信じる芯は変わらず持っていてほしい」というのは、今の多様性というか、自分を持てというところは非常に、ああ、素晴らしいお母さんだなと思いました。
- 必死にトレーニングしている姿というところはあまりなかった。もう少し、彼が泥くさくやっているところが出ると良かった。
- もう少し多面的な角度というか、例えばキャッチャーのコメントとか、相手チームのコーチや選手のコメントとかが入ると、もっとこの人のすごさが分かったんじゃないか。
- 1軍デビューの初登板が『THE FIRST』なのか、それともドラフト1位が『THE FIRST』なのか。番組の30分を通して、『THE FIRST』が何を意味するのかな?と思った。
- お母様の手紙は、正直、感動というよりも、なんかそこまでプライベートなことを全部表に出して見せるのかな?今度20歳になる一人の大人の男性として見たときに、あの手紙がそこの位置に値するのかと思いました。
- キャンプ、4月の2軍のデビュー戦まではしっかり描かれていましたけれども、そこから1軍のデビュー戦までが少々淡白に進んでいった。技術上の課題だったり精神面の課題をどういうふうに克服していったのかというのをもう少し丁寧に描いてもいいのかなと感じた。
- ナレーターが今回はちょっと合っていらっしゃらないんじゃないかな。強弱の話し方とか、ちょっと分かりにくいなと感じました。
- 淡々と前田選手の紹介をしている感じで、何を視聴者に伝えたいのかがいま一つ分かりにくい内容だった。「特別育成プログラム」にフォーカスしているのか、それとも、番組タイトルの「前田選手の軌跡」にフォーカスしているのかが不明瞭だった。
- お兄さんとかお母さんの話が出てきたんですが、本人がプロでいかに頑張るかという、そこにもう少し焦点を当ててもらったほうがいいんじゃないか。
などの意見を頂きました。
局からは
- ドラフト会議直後の会見の様子を見ていて、笑顔がなく、何か覚悟を決めたような表情が印象的で、18歳の彼から何でそんな表情が生まれるのかすごく気になって、ルーキーを1年目から追いかけようということで企画書を書きまして、ソフトバンクの方と相談しながらやっていった。
- 母親の手紙は最後まで悩んだところでした。前田投手の口から「エースになりたい」という言葉が生まれたときに、どうしてもその言葉が生まれた手紙も見せたいなというところで、最後、入れたというのが正直なところです。
- プロ野球選手、アスリートというところでいきますと、親、家族をどこまで言うかというのは、これから先取材していく中で、参考にしていきたいと思っています。
- 『THE FIRST』というタイトルも、ちょっと分かりづらかったところもあるかと思うんですが、今度は前田投手のまた一皮むけた最初の姿、一番の姿を見落とさずにやっていきたいなと思っております。
などの説明をしました。
番組審議会事務局より
- 視聴者レスポンスについて
2024年10月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。 - 番組種別分類・CM放送時間量・青少年推奨番組について説明・報告を行いました。