打線の中軸を担うジュリスベル・グラシアル内野手(35)が右手骨折のため長期離脱が確実となった。
8日の西武戦(ペイペイドーム)に「4番DH」で出場。2回先頭の第1打席で右中間二塁打を放ち、1死から甲斐の三ゴロで飛び出しアウトとなった。この時、頭から帰塁した際に二塁手の呉念庭と接触。右手を痛めたとみられる。
球団は試合後、福岡市内の病院で受けた検査で「右第3・4指PIP橈側側副靭帯損傷、右第4指基節骨剥離骨折」と診断されたと発表。患部を3週間程度固定するといい、交流戦(5月25日〜6月13日)期間中の戦列復帰も微妙な見通しとなった。
グラシアルは開幕から全37試合に3番または4番で先発出場して打率3割4厘、5本塁打、15打点。負担軽減のためDHに入ることもあるが基本的に左翼を守り、相手の隙を突いた走塁でも際立つ存在感を示していた。打順では主に柳田、栗原の間を打つ重要なピースとして機能していただけに大きな痛手となる。
キューバ野球連盟が4月中旬に発表した五輪野球最終予選(5月31日〜6月5日、米フロリダ州)に向けた最終候補には同じソフトバンクのデスパイネ、モイネロとともに選ばれているが、出場は絶望的となった。
8日の西武戦を0-2で落としたソフトバンクはエース千賀、抑えの森が故障離脱中で、中継ぎで10試合に登板していた高橋純も8日に右手骨折で離脱。投手陣が不安定な中、打線も主軸のグラシアルを欠く非常事態に陥った。