◇ソフトバンク8-2ロッテ(26日・ペイペイドーム)
8年目で初の開幕投手を務めた石川柊太投手が7回1失点でチームを開幕戦5年連続勝利に導いた。
立ち上がりを三者凡退に抑えリズムに乗ると、3回までパーフェクト。5回1死満塁のピンチでも生還を許さず勝利投手の権利をつかみ、6回2死満塁ではスライダーで田村を三振に切って取った。
今宮、周東とともにヒーローインタビューに登場した右腕は「ホッとしていると同時に次の戦いに備えなくちゃなという思い」と話したが、育成ドラフト出身選手で初めて開幕戦白星を挙げた投手になったことについて聞かれると感慨深げ。少し考えた後に「日ごろからそういう、夢を与えられるような存在になれたらいいと思っている」と照れたように笑った。
ソフトバンクでは2018、19年に同じ育成ドラフト出身の千賀も開幕投手を務めたがいずれも勝敗なし。「育成初」の称号の多くは千賀が持っているが、今年は出遅れているエースではなく石川が新たな”勲章”を手に入れた。
入場制限はあるものの、観客が入って迎える開幕戦は2年ぶり。ファンへの感謝の思いを石川は丁寧な言葉で口にした。
「開幕投手を告げられてからたくさんのメッセージや応援の声をたくさんいただきました。それが力になって、今日も苦しい場面で大きな拍手をいただいたり、大きな力が本当に助かりました。ありがとうございました。これからまた戦いが始まっていきますが、ともに頑張っていきましょう。今年もよろしくお願いします」