2021/02/19 19:40
ソフトバンクの工藤監督は19日、石川柊太投手(29)に今年の開幕投手を託すことを通達したと発表した。
石川はプロ8年目。昨年は11勝3敗で最多勝(ソフトバンク千賀、楽天涌井も含め3人)、勝率第1位の2冠を獲得した。育成出身選手の大役は同じソフトバンクで2018、19年に努めた千賀滉大に次いで2人目。今シーズンの開幕戦は3月26日で、ロッテを本拠地ペイペイドームに迎える。
前日18日夜、宿舎で工藤監督の部屋に呼ばれた石川は「何を言われるのかな、何かやらかしたかな」とドキドキしていたという。そんな状況でこんなやりとりがあったそうだ。
「分かってると思うけど、うすうす気付いてるけど、開幕投手を任せることにしました、と。そんな感じでした」
千賀と昨年の開幕投手を務めた東浜はいずれもリハビリ中。一方で石川はキャンプを順調に過ごしており、今月中旬には石川の名前が最有力候補として挙がっている状況だった。もっとも石川は一貫して浮足立つことなく練習に取り組んでおり、通達を受けた後の取材でも”自然体”だった。
「実感は湧かない。自分の中ではそんなに実感は湧かなかったが、コーチの方にすごいことだと言葉をもらったりして、すごいんだと。もちろん『指名していただいてありがとうございます』とは伝えたけど、開幕投手であってもそうではなくても、今まで言ってきたように、いつもそういう自覚をもって過ごしているので」
初の大役であり、ここから先に体験したことのない毎日が待っていることも分かっている。「チームとしての1戦目、開幕なので、そこの重みは間違いなくある。いやでもそういうものを感じてくるのではないかなとは思うが、そこが未知数なので」と正直な思いを口にした。それでも、日々の過ごし方がぶれることはない。
「一試合一試合、常に責任を持って投げている。やるべきことをやるだけ」
リーグ連覇、5年連続日本一へ。その船出となるマウンドに背番号29が上がる。
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