いわゆる“大麻ｸﾞﾐ”をめぐる問題で､22日､厚生労働省は大麻ｸﾞﾐに含まれる合成化合物｢HHCH｣を指定薬物としました｡

その一方で､市場にはすでに類似した成分を含む商品が出回っています｡

◆記者ﾘﾎﾟｰﾄ(21日)
｢今､ｽｰﾂ姿の捜査員が､店員に対し聞き取り調査を行っています｣

九州厚生局麻薬取締部は21日､大麻ｸﾞﾐを販売していた疑いのある北九州市小倉北区の店舗に立ち入り検査に入りました｡

20日に番組が取材した福岡市早良区西新の店舗では､SNSで大麻ｸﾞﾐや同じ成分を含んだｸｯｷｰを販売していると宣伝していました｡

さらに店内を見ると､合成化合物｢HHCH｣の文字がｰ｡

21日､麻薬取締部はこの店にも立ち入り検査に入り､北九州市の店とあわせて｢HHCH｣を含むとみられる植物片や液体など59の商品を確認し､販売停止命令を出したということです｡

こうした中､厚生労働省は22日､｢HHCH｣を指定薬物としました｡

しかし､所持や使用などが禁止されるのは12月2日からとなり､10日間の猶予があることになります｡

そのためのSNS上ではｰ｡

◆SNS上の投稿
｢規制対象となりました為､最後のｾｰﾙ販売をおこなっております｣
｢規制待ったなしﾌﾗｲﾝｸﾞSALE｣

10日間の猶予の間にｾｰﾙを行う投稿がいくつも見られました｡

Q.吸ったらどんな状態に?
◆HHCH使用者
｢一番はﾘﾗｯｸｽ｡僕の場合は睡眠とかも良くなってご飯が美味しくなるとか､言い出したらきりがないですけど､単純に気持ちがいいからというのもある｣

こう話すのは､福岡県内に住む男性｡

男性は､大麻ｸﾞﾐのほかに､HHCHを含む液体を使用しています｡

HHCHが｢指定薬物｣になったことについて話を聞くとｰ｡

◆HHCH使用者
｢HHCPとか､もうそういうのは出ているので､P系ってかなり強烈なので､HHCHよりも何十倍も強烈なものが出てくると思う｣

男性が口にした｢HHCP｣｡

HHCHと似た幻覚作用がある合成化合物で､男性はHHCHと併用してすでに使用しているといいます｡

ｲﾝﾀｰﾈｯﾄ上にはほかにも､今回規制されたHHCHと似た合成化合物を含んだとみられる商品が販売されていて､国は今後､構造が似た物質をまとめて規制する包括指定も検討しています｡