勝手に『聖地』とされ､住民からは苦情が相次いでいました｡

繰り返される真夜中の暴走行為､福岡警察は暴走ｸﾞﾙｰﾌﾟのﾘｰﾀﾞｰ格の少年を逮捕しました｡

8月27日､真夜中の福岡県･田川市｡

午前1時すぎ､国道の交差点に若者たちが集まり､物々しい雰囲気にｰ

警察によると､その数は最大で200人｡

Q.きょうは何があると聞いてきた?
◆集まった若者(14)
｢暴走です｡田川暴走が｣

Q.どうやって知った?
◆集まった若者(14)
｢ｽﾄｰﾘｰです｡ｲﾝｽﾀ｣

SNSで暴走行為があると知り､集まったという若者たち｡

暴走行為の何が若者を引きつけるのかｰ｡

ｲﾝﾀﾋﾞｭｰを続けていると…

◆記者ﾘﾎﾟｰﾄ
｢白い物体をまく暴走車両が現れました｡ﾏｽｸを被っていて顔が見えません｣

ｷﾞｬﾗﾘｰが集まるなか､現れた2人乗りの原付ﾊﾞｲｸ｡

手に持っているのは消火器です｡

後部座席から消火剤をまき散らし､辺りは一時､霧に覆われたような状態になりました｡

この事態に､警察も現場に駆け付けましたがｰ

◆記者ﾘﾎﾟｰﾄ
｢警察官がいますが､目の前を暴走車両が通り過ぎていきました｡警察官をあざ笑うかのように､警察官の前を暴走していきます｣

一時は静観していたかに見えた警察｡

しかし､警察によりますと､このとき暴走行為を繰り返していたのはこの2人だけではなく､あわせて4人が入れ替わっているというのです｡

このうち1人は暴走ｸﾞﾙｰﾌﾟのﾘｰﾀﾞｰ格とみられていて､警察は全員を確実に検挙するため､細かな特徴を画像に収める地道な捜査に当たっていました｡

いつの頃からか暴走ｸﾞﾙｰﾌﾟが集まる『聖地』のような場所になっていた交差点｡

付近の住民はｰ

◆付近の住民
｢上の子が赤ちゃんのときは､暴走の音で起きることがあった｡ものすごい迷惑｡ここでしないで誰もおらん山奥で走ってという感じ｣

原付ﾊﾞｲｸは､このあと午前2時半ごろまで暴走を続け､ﾊﾝﾄﾞﾙ操作を誤ったのか､一般車両に接触して転倒｡

後部座席に乗っていた14歳の少年が現場から逃げようとしたところ､追いかけてきた警察官2人を蹴り､公務執行妨害の現行犯で逮捕されました｡

その後､警察は撮影した画像などから人物を特定｡

7日､無免許運転の疑いで暴走ｸﾞﾙｰﾌﾟのﾘｰﾀﾞｰ格とみられる板金工の少年(16)を逮捕しました｡

逮捕された少年は8月15日にも無免許で暴走行為をしたことが確認されていて､警察の調べに対し｢間違いありません｣と容疑を認めているということです｡

付近の住民からも苦情が相次いでいた真夜中の迷惑行為｡

警察は余罪も含めて捜査を進めています｡