TNC テレビ西日本

テレビ西日本

【ソフトバンク】真砂が「マッサゴーゴー!」を封印した理由 年下で活躍する栗原や上林への思いは


2021/05/21 10:00
 9年目の真砂勇介外野手(27)がチームで貴重な「右打ちの外野手」として存在感を増している。初めて開幕1軍入りを果たした今季はここまで37試合に出場。代打、代走、守備固めにとどまらず相手先発投手が右でもスタメン起用されるケースも増え、現在の打率は3割1分4厘だ。年下ながら実績で先をいく栗原や上林への思い、連呼してきたパフォーマンスを”封印”した理由などをTNC「ももスポ」MCの吉川貴司が聞いた。(成績は21日現在/取材・構成=米多祐樹)

   ◇    ◇   ◇

 期待され続けてきた逸材が完全開花の兆しをみせている。今季のスタメン出場は9試合。出場50試合で先発8だった昨年を上回り自己最多を更新した。もちろん、今の時点で満足することはない。
 
 「去年の途中から1軍に帯同して、シーズンの最後までいることができた。今年は最初からシーズンの終了まで1軍にいることが目標なので、その第一関門はクリアしてここまで順調に来ているのかなと思います。移動も多いし、ナイター翌日のデーゲームとか不規則で大変なところもあるけど、一日一日が充実している。気が抜けないし、結果を出すために毎日準備しています」

 打撃面での成長が著しい真砂は左投手との対戦成績が3割7分5厘(16打数6安打)。「左キラー」の川島を通算打率でも上回る。相手先発が右腕ながらスタメン起用された4月29日は今季1号を放つなど勝負強さも目立ち始めたが、開幕3戦目(3月28日)のロッテ戦で川島がサヨナラ打を放った際、抑えの益田に対し代打を送られたのが守備から途中出場の真砂だった。当時の心境をこう明かす。

 「そういう位置関係にいるんだなと思った。改めて、ああいう場面で打席に立たせてもらえるような成績を残さなければいけないんだと。僕にはまだまだ足りない部分が多い。(川島)慶三さんとか長谷川さんはいいところで打ってくれるイメージがある。僕も"ここぞ"というところで打てるようになりたい」

 開幕から打線の中軸に座っていたグラシアルが今月8日に右手指を負傷して離脱。穴埋めがどうなるかか注目される中、同じ外野を守る栗原(登録は捕手)や上林と比較されることも多い真砂はどんな思いで彼らを見ているのだろうか。

 「後輩だけど本当にすごいな、と。でも、ここで負けたら試合には出られない。そういう気持ちは常に持っています。リスペクトの気持ちを持ちながら、自分のできることだけを考えて。3人とも、お互いがお互いに話を聞きに行ったりしていい関係です。負けたくない選手ではあるけど、ライバル心とかではなくて自分のプレーのことしか考えてない。人のことばかり見ていてもいいことないなと感じた時が(以前に)あったので。自分のことだけ考えてやっています」

 毎年1月の自主トレでは柳田に師事する。師匠と同じ1軍でプレーすることもモチベーションになっている真砂は、今季1号を放った後に右手で「1」を示しながら左手首をたたくポーズが話題となった。

 「柳田さんに『パフォーマンス考えてるんか?』って聞かれてたんで、考えてないです、と答えたら『やっとけよー』と言われたので始めました。あれは、ホームラン10本打ったら時計を(柳田に)買ってもらえるんで、1本目という意味。柳田さんはたぶん見てなかったんじゃないですかね。ベンチで『やりましたよ!』って言ったら、笑ってました。毎年自主トレをさせてもらってるのに1軍でプレーすることがあまりなくて、自主トレで会ってシーズンでは会わないことが(去年の途中まで)多かった。今、一緒にやれているのがうれしいし、モチベーションになっている。もっと結果を出して恩返ししたいです」

 今季1号を放ったその日、もう一つ話題になったのが本拠地で初めて経験したお立ち台だ。真砂はかつてメディアに出るたびに底抜けの笑顔で「マッサゴー、ゴー、ゴー!」と絶叫。ファンの間ではお立ち台でこのフレーズを聞くのを楽しみにする声が上がっていたが、実際に繰り出したパフォーマンスは「1、2、3…わっしょーい!」だった。

 「いろんな人に言われました(笑)。みんなそう思ってたんですかね。あれをやり出したのは4、5年前だったと思うんですが、その後に全然成績を残せなくて、何を言ってるんやろと思って。それで、言わなくなったら成績が出だしたのでもうやめようかなと思ってて、あの日だったんです。あれをやらないのは決めてて、たまたま(球団イベントの)どんたく博多デーで、とっさに出てきたのが『わっしょーい!』でした」

 ということは、もう「マッサゴー、ゴー、ゴー!」は永遠に封印ということ!?

「これから先、お立ち台が増えるならどっかでやりたいとは思いますが... 。まだどうなるか分からないので、どっかで温めておきますよ。どっかで活躍して、安定してきたらやるかもしれない。その日その日で気分も体調も違うので(笑)」

 最後に、今年に懸ける思いを改めて教えてもらった。

 「開幕からここまで順調にけがもせずきている、最後まで1軍にいられることを目標にして、成績はもう少し上げたい。一日一日、自分なりにやることだけを考えて、準備して、後悔しないようにしたいと思います。コロナ禍でお客さんも少ない中で寂しいけど、僕たちは野球で皆さんに勇気と元気を届けることしかできない。最後まで1軍にいられるような成績を残して最後まで頑張ります」

(TNC「ももスポ」21日オンエア・Youtube「ももスポチャンネル」より)
記事一覧へ
最新の福岡のニュース
2024/07/20 12:00
「駅長さんになった気がする」 JR博多駅で子供が駅員”体験 福岡市
2024/07/19 23:00
“ロマンス”のあと“投資”でも SNS型詐欺で計1300万円超の被害 福岡市博多区
2024/07/19 16:00
国内最大級「シャネル」福岡市に出店 天神「ワンビル」に2025年春オープン予定 アジアから集客も
2024/07/19 18:20
元大阪・寝屋川市議のコロナ融資詐欺事件 懲役10年と追徴金約2億円を求刑 弁護側は無罪主張 福岡
2024/07/19 18:10
旧門司駅遺構を「助けて」…イコモスが保存の必要性強調「立ち止まる勇気を」 北九州市は取り壊しの方針
2024/07/19 17:50
JR九州が運賃値上げ申請 初乗り170円→200円へ 普通運賃は平均約15%アップ 来年4月1日から
2024/07/19 18:30
【中継】福岡市「天神夏まつり」始まる ホークスとコラボ 屋台グルメに縁日コーナーも 8月18日まで
2024/07/19 15:45
川遊びの女子児童3人死亡事故から約1年 「川の急な深みと流れに注意」 河川の危険を専門家が指摘 福岡
2024/07/19 16:40
姉に“強盗殺人” 殺害否認の妹(52)に無期懲役を求刑 弁護側が反論「仲良かった姉殺害する理由ない」
2024/07/19 15:40
5000人が児童の登校見守り 警察や地域ボランティアなど夏休み前に「交通ルール守って」福岡市南区
▲ページ先頭へ
メニュー
お知らせ | 番組表 | TNC番組情報 | イベント | ローカルニュース | 試写会 | アナウンサー | ご意見・ご感想 | 個人情報保護 | 利用規約

トップへ
(c)TNC テレビ西日本