2年目右腕、津森宥紀投手(23)が進化した投球内容で勝ちパターンに食い込む活躍をみせている。エース千賀が負傷した6日の日本ハム戦では緊急登板ながら4者連続奪三振を記録し自己最速を更新する152キロをマーク。課題だった制球力と右打者への被打率が改善し、イニングまたぎで登板した18日の西武戦で今季初めて点を奪われるまで開幕から10試合無失点を続けた。マウンド度胸が光るサイド右腕の本音にTNC「ももスポ」MCの吉川貴司が迫った。(取材・構成=副田瑞樹)
ー開幕から好調です。要因は
真っすぐをしっかり投げられているのが一番。もっとしっかり腕を振ろうと思って、今の球があると思います。
ー今季初登板は満塁の場面だった(3月27日のロッテ戦、8回2死満塁で二飛)。覚えてますか?
はい、覚えています。
ー去年のプロ初登板も満塁。いきなりホームランを浴びました
登板するときにその意識はなかったんですが、投げ終わった後に「去年と一緒だったな」と。投げる前は何も考えていなかったですね。頭の中になかったです。
ーマウンドでは何を意識している?
目の前の打者一人に集中して投げることだけです。
ー千賀投手が負傷して急きょ投げた時もバシッと抑えました。あの時も?
はい、集中して。いい感じで抑えられました。
ーあの日、ブルペンからどんな思いでマウンドへ向かったんでしょう
自分も(肩を)つくっていない状態だったんですが、(コーチ、スタッフが)「時間はあるから焦るな」と言ってもらって。自分のタイミングでいけました。
ー今年は右打者も抑えられている(被打率=20年2割9分4厘→21年2割1分1厘)。
そうですね。右打者は意識しています。去年、右打者に打たれたヒットが多くて課題だったので。
ーキャンプからその辺りも意識して取り組んできたのでしょうか
意識したのはボールのキレ。高村さん(投手コーチ)とずっとやってきたので、それが生きているのかなと思います。
ーどういった取り組みを
投球の時の体の使い方をメインに。
ーフォーム以外で何か取り組んだことは
どんどんストライクゾーンに投げるというところですかね。去年は制球のことを(課題として)言われていたので、思い切って投げるだけです。去年はしっかりコース、コースを狙っていたというか、もともとコントロールがないのに考えすぎていた。体のバランスと、タイミングとかを考えて投げています。
ー球速も152キロに達した
腕を振った分だけ、球速も出てきているのかなと。あまりスピードにこだわりたくはないけど、腕を振っていければいいのかなと思っています。
ー球種はストレートとスライダーだけ。2種類だけで抑えているのはすごいのでは
いや、いろんな変化球を放れるほど器用ではないので(笑)
ー捕手の甲斐選手とはどんな話を
「どんどん思い切って投げてこい」と言われます。ストレートにタイミング合ってきているバッターにはスライダーを見せてという感じですかね。とにかく、思い切って。
ーサイドから152キロだと打者もかなり速い体感なのではと思いますが、反応はいかがですか
ストレートを狙ってきているなという感じはしています。
ー映像を見るとストレートは独特の握りをしているように見えますね
軌道が少しシュートというか、ホップするような感じですかね。でも、握りは普通なんですよ。投げる時に薬指に力が入ってないというか、最終的に3本みたいな感じ。スローで見たらそうなってますね。
ー日々のルーティンみたいなことはありますか
(体の)軸をまっすぐするようなストレッチはやっています。ずっと言われていることなので。
ー今年の目標は
去年は1年間1軍にいられなかったので、1年間いて結果を出すことです。
ー首脳陣からは7回を任せても、と示唆するような声も聞こえてきました。
そこを任せてもらえるような投手になるのが目標なので、信頼を勝ち取れるように頑張っていきたい。
ーその先に新人王というのも
取りたいですね。1年間、結果を出していけば...。しっかりやっていきたいと思います。
ー先日、東北福祉大の先輩が快挙を成し遂げられました(ゴルフの松山英樹がマスターズで優勝)
はい! 見ました。報道で。ほんとにすごいなあ、と思いました。
ー東北福祉大のOBといえば大魔神(佐々木主浩)さん、松山選手。そして津森投手と続きますか?
続けるように頑張ります(笑)
ーありがとうございます。では、最後にファンの方へメッセージをお願いします。
はい。そうですね....。え、うーん....。
ーそこで困るんですね。この質問、インタビューでは必ず最後にあると思うんですが。ここで困るとは(笑)
いや〜。(顔を赤くして)ミスったっす...(笑)
ーでは、最後に改めてどうぞ(笑)
自分が投げた時には頑張るので、応援よろしくお願いします!
ーまたインタビューする時に聞きますね!
お願いします(笑)