右肩不調などで出遅れ今季初実戦だった2日の2軍戦で負傷降板した東浜巨投手(30)が、16日のウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)で復帰し先発で3回無失点の結果を残した。
40球を投げ打者9人に対し無安打、直球の最速は144キロ。「大事に至らなかったのが救い。しっかり投げることだけを考えて調整してきた。技術的なところはまだまだだけど、体に問題はない。無事に投げられたのは一安心」と振り返った。
直球の威力など技術面では調整途上ということもあり、東浜は「30点くらい」と自己採点。それでも、1軍の先発ローテはエース千賀の離脱で大きく事情が変わったこともあり昨年の開幕投手である東浜の昇格時期が注目されている。
次回登板は中4日で21日の同リーグ・阪神戦(鳴尾浜)となる見込み。故障明けにもかかわらず登板間隔が短いのは体調に問題がないことの裏返しでもあり、首脳陣が1軍昇格までのスケジュールを見据えていることがうかがえる。
東浜の2軍戦登板は少なくともあと2度。21日に5イニング程度、次週の前半の試合で7イニング程度を投げられれば、その翌週にも1軍昇格が見えてくる。今季初登板の日として有力視されるのは工藤監督がもともと千賀に任せるつもりだった週頭の試合となる火曜日。黄金週間で変則日程となっているとはいえ、5月4日に初登板なら翌週から火曜日は5週連続で週の最初の試合となる。
今季初登板だった6日の試合で負傷した千賀は復帰まで2、3カ月と発表されている。先発ローテが構想再編を迫られている中で、新外国人のマルティネスらとともに大きな期待がかかる東浜は「まずは自分の状態を上げること。他の投手うんぬんより、自分の状態を上げること」と前置きした上でこう強調した。
「けがとか、そういう人の分を背負うじゃないけど、そういう思いも引き継いでいけるように(状態を)上げていけたら。一日も早く戦力になりたいけど、前のめりにならないように自分の状態を見ながら急いでやっていきたい」
ソフトバンクは千賀が登板した6日以降の10試合で6勝2敗2分け。白星がついた先発投手は千賀、和田、武田のそれぞれ1勝となっている。