2021/02/12 20:00
TNCが検証報道を続けている、太宰府主婦暴行死事件の裁判。
男女2人の被告で異なる言い分。
「女が暴行した」という被告の男の主張に対し、名指しされた被告の女は法廷でどんな主張を繰り広げたのでしょうか。
▼山本被告の弁護人
「岸さんが暴行している時、あなたは止めなかったんですか?」
▼山本被告
「止めてます!『そういうことやめり』って何度も言ってます」
▼弁護人
「体を張ってでも止めなかった理由は?」
▼山本被告
「岸さんが怖かったからです」
時折、語気を強め自らの関与を否定する山本美幸被告。
一方、これを聞いていた岸颯被告は、持っていたペンで頭をかき、苦笑いを浮かべました。
太宰府市の無職・山本美幸被告(42)と岸颯被告(25)は2019年10月、佐賀県の主婦・高畑瑠美さん(当時36)を監禁し、太ももをナイフや割り箸で突き刺したほか、木刀で叩くなどして死亡させた罪などに問われています。
このうち岸被告は、これまでの裁判で「暴行はすべて山本被告が行った。暴力団とのつながりがあり暴行を止められなかった」と主張しています。
これに対し山本被告は、12日の法廷で正反対の主張を繰り広げました。
▼弁護人
「あなたは木刀で殴ってない?」
▼山本被告
「してないです。岸被告に木刀で突かれたので『ヤバいな』と思って、それからは止められなかった」
死につながる暴行をしたのは岸被告で、自身は瑠美さんの傷の手当てをしていたなどと釈明した山本被告。
一方で、瑠美さんの遺体を車で運んだとされる死体遺棄の罪については、やや主張を変えました。
当初は「亡くなったとは思っていなかったので罪に当たらない」としていましたが、12日は「生きているかどうか半々だと思った」と述べました。
これについて検察官から質問されると…。
▼検察官
「車内の録音音声であなたは『まだ死んだことに気付いていないふりをしよう』と言っていますよね?」
▼山本被告
「詳しくは覚えていないんですが…」
▼検察官
「埋めるかどうかの話もしている。生きているかもしれない人を埋めるという話をしているんですか?」
▼山本被告
「いや、あの、だからなんですかね…半信半疑でテンパった状態で…」
また「自分が主犯と思うか」と問われると、「どれに対してですか?そこまでは考えていないです」と答えを濁しました。
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